この話は作り話です。
(24才、女性、会社員)
「お疲れ様でした〜。」
今日の仕事もやっと終わった。
今日はクリスマス。
街はクリスマスのムードにあふれかえっている。
その街並みをほとんどの人がカップルで歩いている中
私は一人で歩いている。
私にはここ数年、彼がいない。
でも、クリスマスの雰囲気はすごく好き。
だから、この日だけは外にいるようにしている。
他の人から見ると寂しい女に見えるのかな。
でも、そんなことはどうでもよかった。
歩いているといつもは目に入らないお店があった。
入ってみるといろんな食器がおいてあった。
たくさんあるなぁ〜。
その中でスプーンとスープ用のお皿を買った。
今日はシチューにでもしようかな。
そんなことを考えながら歩いていると
またお店があった。
またいろんなものが置いてある。
今度は一輪挿しの花瓶を買った。
この色の花瓶はなかなかないんだよね。
歩いてみるものだ。と思った。
近所のスーパーで食材を買って、後は家に帰ろう。
そう思っていたら一軒の花屋さんがあった。
中に入ってみると私と同じ
20代半ばくらいの女性が一人で働いていた。
「いらっしゃいませ。」
お店の中を見て回っているとふと気になるお花を見つけた。
「これは・・。」
「はい、・・・あれ?
ああ、このお花ですね。
注文したものに紛れ込んでいたものなんです。
こちらなら差し上げます。」
「え?いいんですか?」
「はい、今日はクリスマスだし、プレゼントします。」
「ありがとうございます。」
「今日、一日しか持たないと思うし。」
そう言うと、にこっとして包んでくれた。
「私、今日一人なんです。」
「私もです。ふふっ、同じですね。はい、こちらです。」
このお店の常連でもない私の
たわいもない一言にも快く返してくれた。
このお店も入ってよかったと思えた。
ふとしたところで手に入ったお花。
家に帰る前に、シチューを作るための食材を買った。
家に着いたら
コートを脱ぐ前にまず、お花を生けてみた。
何だか自然と花瓶にあうお花だった。
見ているとほっとする。
どんなお花なのか私にはわからない。
でも、私には一番のお花だった。
サンタクロースのプレゼントなのかもしれない。
そう思っていると楽しくなってくる
クリスマスの夜だった。
Merry Christmas!
