この話は作り話です。
(16才、男性、高校生)
とてもありがちな話題。
彼女をどうやって作るかと言うこと。
このことにまた飽きもせず盛り上がっていた。
基本的にはさ
作ろうと思っていても、出来るわけじゃない。
かといって
作ろうと思わなければ絶対に出来ないと思う。
そもそも
何で出来ないのか。
おれが通っている高校は共学だ。
出会いがないわけじゃない。
となりにも女性は普通に座っている。
一日中一緒みたいなものだ。
でも、この人は彼女じゃない。
当たり前だ、ただのクラスメイト。
それにこの人を彼女にしようとは思わない。
何でかと言うとクラスメイトだからだ。
それ以上でもそれ以下でもない。
とすると
この人とは出会っていても縁がないということになる。
そして今度の疑問。
縁ってなんだ?
ドラマでありがちなのは
廊下に出るとぶつかって、それがきっかけとなって・・・
というのがあった。
この前、ぶつかりそうになったことがあったけど
お互い、しっかりとよけました。
廊下で人をかわせないほどのスピードで
走るってなかなかないよね。
他には落し物を拾うというものと突然くる転校生。
これもなかなかない。
物を落とした場合
まず本人が気づく。
気がつかない場合も
「落としましたよ。」
「あ、すみません。」
こんなもんである。
転校生なんてめったにこないし
きたとしても彼女になるなんて
そこまで仲良くなれるとは思わない。
たぶん女の子チームに入って
女の子の方からは出会いを求めないと思うからである。
学校は必ずしも恋愛するところではないからだ。
ここまで考えてみて
気がつくのは
おれは本気で彼女を作る気はないんだなって
ふと思う。
もしかして
ふられるのが怖い?
そこまで人を好きになったことはないな。
う〜ん・・・
人を好きになるってどういうことだ?
まず第一印象。
かわいいとかきれいとかそういうことだよな。
でも、顔がかわいいとかそういうのは
関係あるようでそんなにない。
ないわけでもないけど、それだけが理由じゃない。
こっちのほうが適切かな?
もっと大事なのは性格だ。
というか相性だね。
相性がよければいい。
趣味が一緒っていいかも。
・・・・ん?
おれの趣味って何だ?
ボーリングか好きとかかな・・・
彼女が出来て毎日ボーリングじゃつまんないよな。
学校の帰り道。
いまだにみんなは盛り上がっている。
飽きないやつらだ。
みんな、それぞれの家に帰っていく。
おれも考えながら歩いていた。
あ、そうだ。
本屋に用事があったんだな。
と思い出して駅まで戻った。
おれの趣味って何だ?
というところで考えが詰まっていた。
全く先に進まない。
数学の参考書を取ろうとして
同じように手が伸びていることに気がついた。
「あ・・。」
「どうぞ。」
今はそれどころじゃない。
なので一冊しかなかったけどその人に譲った。
そうだな・・・料理も好きかな。
と、レシピ本があるところに向かった。
お、これなら作れるかも・・・。
覚えとこ。
そんなこんなで一時間も立ち読みをしてしまった。
本屋さんに悪いのでこの本は買うことにした。
と、そこでレジに同じタイミングで入ってきた人がいた。
「あ・・。」
「さき、どうぞ。」
レジの順番なんでどうでもいい。
今はこの料理が作れるかどうか
そっちのほうが大事だ。
その人が終わりレジに入る。
「先ほどはありがとうございます。」
とお礼を言われてしまった。
「いえ。」
考え事をしていたからなんて
絶対にわからないよな・・・。
それにしても
いつの間にか彼女を作るから
料理を作るに問題が変わってきている。
どこからずれたんだろう・・。
ま、いいか。
ついでにスーパーで食材も買って帰ろう。
次の日
おれのうしろに昨日までなかった席がある。
なんだろう。
転校生は女性だった。
おれのとなりに座っている子と
仲良くなろうとしていた。
ま、おれには関係ないかな〜。
放課後、家に帰ろうと思ったら
転校生も同じ方向のようだ。
おおっ、駅まで一緒か?
ってこっちに向かってきたぞ。
「少し時間ありますか?」
「え?」
「ちょっといいですか?」
どこかに寄るというほどのものではないらしく
歩きながら話した。
「料理するんですか?」
「え、なんで?」
な、何でこの子はおれの趣味を知ってるんだ?
「昨日、料理の本買ってましたよね。」
「見てたの?って昨日はまだ知らない人だよね。」
「だって、明日から行く学校の制服の人だなって。
そしたら参考書譲ってもらったり
レジでも先に行かせてくれたり・・・。」
・・・んん?
どういうことだ?
「私も料理好きなんですよ。」
「あ、そうなんですか?」
「あ、私の家こっちのほうなんで。」
「あ、それじゃ気をつけてね。」
「・・・よかった。」
「へ?」
「いえ、それじゃ明日。」
すごい偶然もあるもんだ。
昨日の本屋でたまたま起こった
レジでのことと本を譲った人は
びっくりすることに同じ子だったんだね。
しかも同じクラスだって。
すっごいね〜。
これが出会いで・・・・
彼女が出来る!?
なんてそんなに楽観的な考えをもっているわけじゃないけど
こういうのってなんとなくうれしいよね〜。
なんて考えながら家に帰りました。
またまた次の日。
学校へ行く途中の駅で
転校生に会った。
おはようございます!
なんだか今日はすごくいい一日のような
そんな気がします。
学校、好きかも。
あとがきは
こちらを読んでから
