この話はフィクションです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「これってなに?」
「欲しがっていた月の石だよ。」
「ほんと?」
「ああ。」
「ありがとう。うれしい。」
そうだ。この笑顔だ。

始めて出会った時もこんなまぶしい笑顔だった。

第一部

今日は転校生がくるらしい。
クラス中大騒ぎだ。
「一はどう思う?」
「おれ?おれはどうでもいいよ。」
「なんで?」
こいつはおれの前の席の夏奈だ。
何かというと授業中、後ろを向いてくるちょっと変なやつだ。
「なんでって、だって誰が来たって変わらないだろ?」
「でも・・・多分、一のとなりだよ。」
「うそ?」
驚いて隣りを見てみると昨日まで無かった席が目の前にあった。
「やられた・・・いつの間に?」
「さっき、先生が置いてったよ。気付かなかったの?」
全く気がつかなかった。
席が隣りとなると誰が来るか無性に気になった。
「どんなやつが来るの?」
「女の子らしいよ。」
「女・・・か。」
「やりにくい?」
「とっても。」
女が隣に来ると他のクラスからも何かしら聞かれることになる。
急に気分が乗らなくなった。
「一ってほんとに気性の波が激しいよね。」
「そうかな?」
「あっ、来たみたいよ。」


興味がなかったので寝てしまった・・・

帰り道。
「なんでついてくるの?」
「わたしの家、こっちなの。」
「あ、そうなんだ。ごめんね。」
「いえ、こっちこそそう言うつもりで言ったんじゃないから。」
「え・・・っと。」
「田中 真希。自己紹介聞いてなかったな?」
「ごめん、聞いてなかった。」
「あなたは 一君だよね。」
「何で知ってるの?」
「夏奈さんに聞いたのよ。」
「あいつめ。」
真希はにこっとしてこう言った。
「これからもよろしくね。」

よろしくと言われても大した事はしていなかった。
席が隣と言うだけで仲よくなれるもんじゃないし
それに夏奈とやけに仲がいい。
どうなってんだ?

でもこの時だけ二人っきりになる。
帰るときだ。
夏奈は家の方向が全く違うため一緒には帰れない。
それにまだ真希は家の帰り方を完全に覚えていないため
一緒に帰ることが多かった。
「将来のことって何か考えてる?」
会話の流れで将来のことを話したことがあった。
「ん、なんとなく。」
「どんなの?」
うまく言えそうに無かったから、はぐらかした。
「うーん、そうだね。宇宙に行ってみたい。」
「ほんと?」
「行ってみたくない?」
「私の夢もそれなの。」
「えっ、ほんとに?」
おれの夢と同じ人がいた。
宇宙飛行士なんて子供みたいな夢だから最近は誰にも言ったことはない。
「私は月に行ってみたいんだ。」
「月か・・・。」
「どうかした?」
「いや、最近のプロジェクトであるよね。
月にホテルを作るって言う話。」
「でも、あれって私たちが生きてる間に出来ると思う。」
「無理かな。
月で建物を作っても隕石とかで壊れないようにしなくてはいけない。
それに乗り物だって今のペースじゃおれ達が死んでから開発されそうだ。」
「やっぱり、そう思う?」
「そう考えるのが一番いいと思うよ。」
「それじゃ行ける方法は一つだけだね。」
「宇宙飛行士になって行くって言うことだね。」
「そう、それが一番行ける確率が高いと思わない?」
「目指してみようか。一緒に。」
「やってみますか。」

第二部です
小説こ〜な〜に戻ります